TABOO1 interview

原宿・プロペラ通りの<KICKS LAB. 原宿店>2階の<PROJECT LAB.>にて、2021年12月11日から9日間にわたって開催された、グラフィティライター、TABOO1のソロアートショウ『TABOO1 ART EXHIBITION!!』。長年グラフィティライターとして活動するTABOO1だが、日本語ラップシーンでは新宿を拠点とするグループ、MSC/ILLBROSに所属するラッパーとしてもよく知られている。その一方で、2019年には初の著書となるグラフィティコミック『イルブロス』を発表し、こちらも大きな話題を呼ぶなど、ヒップホップカルチャーをベースに様々なスタイルで自らのアートを発信し続けている。
 連日、数多くの人々が訪れ、大成功を収めた今回のソロアートショウ『TABOO1 ART EXHIBITION!!』だが、このインタビューは12月10日夕方から行なわれたオープニングレセプションの直前に実施。アートショウの話を中心に、さらに彼のバックボーンや今後のプランなど、ざっくばらんに話を聞いた。

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グラフィティを始めたのはいつ頃でしょうか?

TABOO1

高校生ぐらいなんで、20年以上前ですね。

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始めたきっかけは?

TABOO1

もともと絵を描くのが好きだったですけど、自然と大きな絵を描きたくなって。スプレー缶が広い範囲を塗るのに適してたので、スプレー缶を使って絵を描き始めました。

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誰かのグラフィティを見て影響を受けたみたいなのはありますか?

TABOO1

それはもう先人の作品というか。結構、ベタな感じですけど、『Style Wars』とか『Wild Style』とかを観て、感銘を受けてっていう感じですね。

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TABOO1という名前はどこから来たんでしょうか?

TABOO1

頭文字が“T”だったら何でもいいなみたいな感じで、Tから始まるやつっていうことで。最初はちょっとスペルを変えたりとかしてたんですけど、いろいろとオフィシャルな仕事とかリーガルな仕事とかが増えてきて。それで名前を統一しようみたいな感じで“TABOO1”ってしました。

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今回の<PROJECT LAB.>でのアートショウですが、展示している作品は今回のショウのために作ったものがメインでしょうか?

TABOO1

スケボーの板の椅子みたいなとか、シューズ寄りの絵を描いたりとかした作品はそうですね。あとは、もともとあった作品も少しだけ入れています。

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アートショウの前には<KICKS LAB.>のデリバリーバンに描いたり、あとは<KICKS LAB.>のショップ(ピノ原宿店)の看板の絵をやったそうですが、
どういう感じで話が進んでいったんでしょうか?

TABOO1

BAKUの友達として<KICKS LAB.>のスタッフに紹介してもらって。それでいろいろと面白いことをやりたいっていう話になって、車やビルボードを描かせてもらって。俺も目立つところに描くのは好きだし、すげー自分のプロモーションにもなったり。俺的には楽しい仕事でしたね。

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自分が描いたデリバリーバンが原宿とかの街中を走っているのを見てどうでしたか?

TABOO1

嬉しかったですね。目を惹きますし。

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今回のショウでILLBROS(イルブロス)とILLDOGS(イルドッグス)という二つのキャラクターが結構メインになっていて、いろんな作品に描かれていますね。

TABOO1

あれは『イルブロス』っていう漫画に出てくるキャラクターで。ILLBROSとILLDOGSがどのように生まれたかっていうのは、漫画のほうを読んでくれたら判るっていう感じですかね。口で説明してもポカンとしちゃうと思うんで(笑)。

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コメ今回のショウでも展示されてましたけど、ILLDOGSのフィギアをすぐにリリースするんですよね?
(注:フィギアはすでに完売)ント

TABOO1

はい、そうです。フィギアは作るのがすごく大変なんですけど、ライフワークみたいな感じでやっていきたいなっていうのがあって。
フィギアに関してはまだ2作品ほど予定しているものがありますね。

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2022年の予定などはありますか?

TABOO1

漫画『イルブロス』の2巻を今描いていて。それを出した時にまた個展とかをやれたらと思ってます。

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グラフィティライターとしての自分のスタイルをどう捉えていますか?

TABOO1

たくさん描いていたりすると、そういうのを忘れがちで。「何を描いているんだろう?」とか「何の意味があるんだろう?」とか?とか考えちゃったり。けど、結局、俺のメインは自分の描いている漫画とかから派生したILLBROSっていうキャラクター。もしくはその逆で、描いたものから派生して漫画になったり。フィギアとかも、そういうところから派生したものだったりして。で、どんどん広げていきたいっていうのはありますね。

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漫画やキャラクターを軸にいろいろと広げていく?

TABOO1

そうですね。今やっていることはもともと全部好きだったものなんですけど、そういうのをひと通り試してみたいなって。
あと、今は陶芸に興味があって。土をいじったりとかをし始めてますね。これからレンタル窯を借りたりする予定です。そういう感じで、常にクリエイトしていきたいですね。

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グラフィティライターと並行して、ラッパーとしても活動しているわけですが、ヒップホップっていう意味では同じカテゴリーだけども、ラッパーとしての活動はどのように始まったんでしょうか?

TABOO1

自然なものでしたね。地元の周りに漢(a.k.a. GAMI)とかがいて。それがラップを始めるきっかけになったりとかして。高校生3年生ぐらいの時にパーティに行ったら、BAKUがいてみたいな。そこからの自然な流れで今っていう感じなんですよね。

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グラフィティもラップも含めて、今、全部繋がっているような感じでしょうか?

TABOO1

そうですね。ライフスタイルとか言っちゃうと格好良いですけど。周りにそういった友達がいて、自然な流れで始めて。音楽だろうと美術だろうと、クリエイトすることが好きで、それを自分でやることで充実感を感じたりとかするんで。もし手足が動かなくても、アートってやりたいっていう感情があれば出来るじゃないですか。そう考えると、絵とかは歳をとっても出来るだろうし。
だから、ひと通りいろいろと試してみたいなって。フィギアとか漫画とか、ラップもその一部だったりするし。

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最後にスニーカーについて聞きたいのですが。今日は<adidas>の<SUPERSTAR>を履いてますが、結構よく履かれるんでしょうか?

TABOO1

はい。俺の中ではド定番な感じですね。何にでも合わせやすいというか。けど、時期的なものもあったり、タイミング的なもので、<NIKE>を履く時もあれば、<adidas>を履く時もあるし。昔から履き馴染みのあるような靴が一番、自分にとってハズレがないかなって感じですね。